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更新日:2021.05.07

機体実習 着陸装置編

新年度が始まり、私たちも4年生へ進級しました。今年度は二等航空整備士技能証明取得のための最終試験である機体の実技試験があります。今回はこの試験につながる機体実習の着陸装置とブレーキについてご紹介します。着陸装置は飛行機の離着陸時、地上を走行する時、駐機する時に必要な装置です。大型機では、飛行中は機体内に格納されていますが、実習機であるTB9は格納する装置はありません。

この実習では、着陸装置とブレーキを機体から取り外しその後分解して着陸装置とブレーキがどのような仕組みで動作しているか学びました。着陸装置の中身は、N₂ガスと作動油と呼ばれる赤色の油で満たされており、作動油がリバウンドオリフィス(縮むときの方が流れる穴の数が多い)というものを通ることで縮みやすく伸びにくい構造が作り出され、衝撃を吸収しています。この装置のおかげで安全に着陸できます。

ブレーキは、自動車と同じように、ペダルを踏むことで油圧がかかり、ブレーキがかかります。ブレーキ系統を分解した後に組み立てて取り付けた後空気を抜く作業を行いますが、これがなかなか大変です。空気が抜けるまでひたすらペダルを踏んだり、離したりしなければなりません。結構重労働です()

分解した後は洗浄液で洗浄を行い目視検査後、グリースを使用し注油を行うため手がベトベトになりますが、仕組みを知ることができるので充実しており楽しいです。このように、飛行機の各装置について学んでいき、二等航空整備士に必要な知識と技術を蓄えていきます。(杉本)